この記事の情報リスト
中古のレコードを購入する場合、いくつかチェックするべきポイントがありますので、この記事でぜひ中古レコードの選び方をマスターしてください。
この記事を最後まで読むだけで中古レコードの選び方や、特にクラシック音楽作品の音のいい盤の基準などがわかりますので、最後までお付き合いいただければ幸いです。

この記事を担当:こうたろう
1986年生まれ
音大卒業後日本、スウェーデン、ドイツにて音楽活動
ドイツで「ピアノとコントラバスのためのソナタ」をリリースし、ステファン・デザイアーからマルチマイクREC技術を学び帰国
金田式DC録音のスタジオにて音響学を学ぶ
独立後芸術工房Pinocoaを結成しアルゼンチンタンゴ音楽を専門にプロデュース
その後写真・映像スタジオで音響担当を経験し、写真を学ぶ
現在はヒーリングサウンド専門の音楽ブランド[Curanz Sounds]を立ち上げ、ピアニスト, 音響エンジニア, マルチメディアクリエーターとして活動中
当サイトでは音響エンジニアとしての経験、写真スタジオで学んだ経験を活かし、制作機材の解説や紹介をしています。
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レコードのチェックポイント3選

購入前に以下の点をしっかりチェックしましょう。
① 盤面の状態
- 傷の有無:光にかざして確認する。
- 反り:平らな場所に置いて歪みがないか。
- カビ・汚れ:カビやホコリが詰まっていないか。
- 指紋や油分の付着:クリーニングで落とせるか。
レコードは結構頑丈ですが、やはり基本的には古いものになるかと思います。
特に西日本で流通していたものは状態が悪いものが多く、やはり寒い地域の方が保存状態がいいものが多いんです。
これはレコードだけに限らず他の機材やカメラ関係のものでも同じように言えます。
考えてみればebayなどでもビンテージのオーディオパーツや製品を探していても基本的には北ドイツだったりするのはこのためでしょう。
指紋や油分の付着だけであればクリーニングでなんとかなる可能性もあるため、ここは経験で判断してください。
やはり失敗は成功のもと・・・ということで、何枚かは失敗することは重要です。
② ジャケット・付属品
- ジャケットのダメージ:破れや色あせ、カビの有無。
- インナースリーブ:オリジナルのものか。
- ライナーノーツ・帯:日本盤なら帯があると価値が上がることも。
帯があると価値が上がることはあるわけですが、逆にいえば、帯がないものは割安で購入できることがあるということです。
帯は基本的に宣伝ですし、音楽の質を左右するものではないため、コレクターでなければ帯なしを選んでいくというのもおすすめです。
③ 試聴が可能なら必ず試す
- ノイズの有無:針飛びや大きなスクラッチ音がないか。
- 音のこもり:保管状態が悪いと音がこもることがある。
- 左右のバランス:モノラル/ステレオが正しく機能しているか。
マニアさん御用達のお店では試聴させてくれるところもあります。
だいたいそういうお店であればかなり手入れされたものが置いてあるので基本的な基準は満たしているかと思いますが、ノイズの有無、量に関しては許容範囲が人それぞれ違いますから、試聴できるのであれば必ず視聴することをおすすめします。
実際、盤面になんの問題もないように見えても再生に問題のあるレコードはあるあるです。
クラシックオーディオの選び方
アナログオーディオの再評価がはじまり、若い世代でもアナログを楽しむ風潮があるようで、それはカメラの世界も同じ、ペンタックスなどは新製品にフィルムカメラを出しているほど。
もちろん、フィルムならなんでもいいというわけではなくて、レンズ選び、そしてフィルムそのものの選び方が重要になってきますよね。
アナログオーディオも出口としては、ターンテーブルだったり、カートリッジだったりフォノイコライザーだったりこだわるポイントはいくらでもあるでしょう。
しかし、肝心のレコードはどうでしょうか?
レコードレーベルが出しているから音がいいに決まっている?と思い込んでいる方も多いのではないでしょうか。
ここはもうオーディオのふかーいお話になってくるわけですが、レコードレーベルの中には、攻めた録音や守りの録音、いろいろあるんです。
音にこだわって、音をとことん楽しむならやはり攻めたレコードが美味しいわけなんです。
カッティングマシン編
レコードの音質を大きく左右する要素の一つが「カッティングマシン」です。
特に、日本製の「SX38」と、アメリカの「ウエストレックス」は、多くのスタジオで使用され、レコード愛好家にもよく知られています。
カッティングマシンは、アナログレコードを製造する際に、ラッカー盤に音を刻み込むための機械。
この段階での音質が、最終的なレコードの音質を決定づけます。
カッティングマシンの性能、カッター・ヘッドの特性、ラッカー盤の材質などによって、音の表現力やニュアンスが大きく変わってくるわけです。
音の革命?SX38
例えば日本盤の帯でよくみられる「音の革命SX38」というもの。
このSX38は、日本の東芝EMI(現:ユニバーサル ミュージック合同会社)が開発したカッティングマシンで、1980年代に登場し、日本国内のレコード製造で広く使用されました。
ただしこれは、実際日本専門のマシンといっても過言ではなく、海外ではあまり使用されていませんでした。
実に日本らしい精巧さと、正確さ、ミスを許さない守りのカッティングが行われます。
それはやはりレコードの音にもキャラクターが存分に出ているわけですね。
ウエストレックス
一方で3D-II, 3D-IIIなどの機種を持つウエストレックス(Westrex)は、アメリカのウェスタン・エレクトリック(Western Electric)のオーディオ部門が開発したカッティングマシンで、1950年代から世界中のレコード製作に使用されてきました。
以下のような特徴があります。
1、歴史的名盤の多くで使用:ビンテージ録音との相性が良い
2、伝統的なアナログサウンド:厚みがあり、音に豊かな質感がある
3、音楽的な表現力が高い:ダイナミクスやニュアンスをしっかりと刻む
やっぱり個人的にはウエストレックスのカッティングが一番好きです。
やっぱりこうなんというか、攻めてるわけです。
また、当然ですが、SX38やウエストレックス以外にも、世界的に使用されているカッティングマシンがあります。
Neumann(ノイマン)VMSシリーズ
- VMS-66 / VMS-70 / VMS-80
- 特徴:ドイツのノイマン製で、非常に高精細なカッティングが可能
- メリット:ノイズが少なく、現代的なクリーンな音質
- デメリット:ウエストレックスに比べると温かみがやや少ない
Scully(スカリー)
- Scully Lathe
- 特徴:アメリカのScully社が開発、1950年代~1970年代の名盤で使用
- メリット:ジャズやロックのビンテージサウンドとの相性が良い
- デメリット:メンテナンスが困難で、扱える技術者が減少
Ortofon(オルトフォン)DS522
- 特徴:デンマークのOrtofon製で、欧州のスタジオで使用された
- メリット:繊細でクリアなカッティングが可能
- デメリット:日本国内ではあまり普及していない
音がいい世界のレーベル2選
ここからはレーベル別の特徴や、有名レーベルについて見ていきましょう。
現代とは違い、レコード全盛期時代というのは、各レーベルで明確な録音コンセプトや一貫した音哲学があったり、選曲やアーティストの個性など、レーベルそのものに個性がかなりあった時代でした。
例えば、日本でクラシック音楽のCD、レコードというと、グラモフォンが有名でしょうか。
ドイツ・グラモフォンは、1898年12月にドイツ・ハノーファーで創設された、世界でもっとも長い歴史を持つクラシック音楽のレコードレーベルであり、通称「イエロー・レーベル」と俗称されています。
歴史的、そして老舗というと、音がいいと思いがちですが、日本盤グラモフォンは非常に守りの音作りをすることが特徴的なんです。
ドイツ盤のグラモフォンはまたちょっと音が違っていたりしますので、先入観はよくないのですが。。。
そこはやはり老舗ならではの保守的な思想が反映されているのだと思います。
「失敗しない」「革新的にならない」「質実剛健」でしょうか。
やっぱりアナログはそのレーベル、録音エンジニアのキャラクターが存分に反映されます。
一方面白いレーベルといえば、メロディアなんです。
メロディアはかなり攻めた音作りで、伝説となっており、中古市場ではメロディアのレコードは今でもかなり高値で取引されています。
音が良いことに加えてもう復刻することはないというよりも、やはり現代では存在していない国が創ったレーベルというところに一定の付加価値があるからじゃないでしょうか。
メロディアについて少し深ぼって解説していきましょう。
メロディア(Мелодия / Melodiya)とは?
メロディアはすごく面白いレーベルですが、注意点がありますので後述します。
「メロディア(Melodiya, Мелодия)」は、ソビエト連邦(ソ連)の国営レコードレーベルであり、クラシック音楽を中心に、ロシア民謡、ジャズ、ポピュラー音楽、さらにはプロパガンダ的な作品まで幅広い音楽を録音・販売していました。
一方で、「旧東ドイツ(GDR, ドイツ民主共和国)」には「Amiga(アミーガ)」や「Eterna(エテルナ)」といった主要な国営レーベルがあり、政治体制上メロディアのアーティストやエンジニアが深く交流していますが、「メロディア」は基本的にソ連のレーベルを指します。
では、ソ連の「メロディア」がどのように生まれ、どんな歴史を持っていたのか詳しく解説していきます。
ソビエト連邦におけるレコード産業は、1920年代から国有化され、政府の厳しい監視下に置かれていました。
しかし、1950年代から60年代にかけて、世界的な音楽市場の成長とともに、ソ連も本格的なレコード産業の確立を目指しました。
1964年、ソビエト政府によって「メロディア」が国営レーベルとして正式に設立されました。
このレーベルは、ソ連国内のすべてのレコード製造を統括する機関として機能し、モスクワを拠点に活動しました。
メロディアは、世界でも有数の規模を誇るレーベルで、以下のような特徴がありました。
- 国営レーベルのため、政治的な影響を強く受けた
- 政府の検閲があり、政治的に不適切とされる音楽はカットされた。
- 西側諸国の音楽は制限され、許可された一部のみがリリースされた。
- ソ連国内の音楽文化を広める役割を担った
- クラシック音楽、バレエ音楽、オペラ録音を大量に制作。
- ロシア民謡や民族音楽も積極的にリリース。
- 独自のレコード製造システム
- ラッカー盤の品質は世界水準に劣ることがあった(特に60〜70年代)。
- しかし、演奏内容や録音技術は非常に優れており、特にクラシック音楽録音では評価が高い。
ソビエトや共産圏を称賛する意味では決してありませんが、ロシア、ソビエトの音楽というのは本当にすごいです。
チャイコフスキーは誰もが知る有名な偉人ですが、演奏家としても優秀な人がたくさん輩出されてますし、その分レパートリーを増やすために亡命した人もたくさんいます。
また、オーケストラに関しても、もうかなり攻めてます。
ガンガンなりますし、鳴らします。
ドイツやオーストリア、フランスなどのオーケストラのような繊細さはない・・・という方もいますが、実はまたジャンルの違う繊細さがソビエトのオーケストラにはあるわけです。
1970〜1980年代にかけては、世界でもトップクラスのクラシック音楽レーベルとしての地位を確立していきました。
- 世界的指揮者・演奏家の録音
- エフゲニー・ムラヴィンスキー(指揮)
- キリル・コンドラシン(指揮)
- スヴャトスラフ・リヒテル(ピアノ)
- ダヴィッド・オイストラフ(ヴァイオリン)
- 海外レーベルとのライセンス提携
- ドイツのEterna(東ドイツ)やAmiga
- イギリスのEMI、ドイツのDeutsche Grammophon(西側諸国とも一部提携)
- 西側諸国の音楽の制限
- ビートルズやローリング・ストーンズなどの西側ロックは、原則として発売されなかった。
- しかし、一部の西側ポピュラー音楽は許可され、メロディアの名義でリリースされることもあった。
1991年、ソビエト連邦が崩壊すると、メロディアは国営の統制を失い、ロシア政府による民営化の波に飲み込まれました。
旧東ドイツ(GDR)とメロディアの関係
東ドイツにはエテルナというレーベルが有名ですが、こちらも音がいい。
- メロディアのライセンス盤を東ドイツで製造・販売
- **Eterna(エテルナ)やAmiga(アミーガ)**といった東ドイツの国営レーベルが、メロディアと提携してソ連音楽のライセンス盤をリリース。
- これにより、メロディアの作品が「東ドイツ盤」として市場に出回った。
- レコードのジャケットやロゴが似ていた
- メロディアのロゴやデザインが、EternaやAmigaの一部のリリースと類似しており、「東ドイツにもメロディアがあった」と誤解されることがあった。
- 文化交流と政治的影響
- 東ドイツとソ連は文化的に密接な関係にあり、メロディアのアーティストが東ドイツで演奏したり、東ドイツの音楽家がメロディアで録音することも多かった。
メロディアの音源は現在でも手に入りやすいので、ぜひオリジナル盤や復刻盤を聴き比べてみると面白いですね。
メロディアの音の良さは一部噂ではウエストレックスのカット技術を独自に入手していたという説もありますが、ソ連には**「Мосфильм(Mosfilm)」や「Ленфильм(Lenfilm)」**などの音響研究所があり、独自のレコーディングおよびカッティング機材の開発も行われていました。
メロディアの工場では、一部のカッティングにソ連製のカッターヘッド(例えば、シベリア音響研究所などが開発したもの)を使用していたという記録もあります。
このソビエトカッティングは音がいまいちなんですね。
メロディアビクターカッティングというのがあります。
ビクターは当時ウエストレックスを使っていたわけです。
第二次大戦の影響でドイツの優秀なエンジニアがソ連やアメリカに分散しているのもあり、いろんな意味で20世紀後半は興味深い時期でしたね。
この時期は旧ドイツのテクノロジーがたくさんソ連にコピーされていました。
Érato(エラート)レーベルの歴史と音質の特徴
Érato(エラート) は、フランスを代表するクラシック音楽レーベルの一つで、特にバロック音楽の録音で高く評価されています。
その音質の良さには、録音技術・機材・エンジニアのこだわりが大きく関係しています。
創設と初期の方針
- 1953年 にフランスのパリで設立。
- 設立者はフィリップ・スバラン(Philippe Loury)。
- レーベル名「Érato」はギリシャ神話の**詩と叙情の女神「エラート」**に由来。
- 設立当初から、フランスのバロック音楽を復興・普及するという明確な目的を持っていた。
- そのため、フランスの古楽器奏者や指揮者と密接な関係を築いた。
バロック音楽の復興
- 1950年代~60年代、当時はまだ一般的でなかった**古楽器演奏(ピリオド奏法)**を積極的に録音。
- **ジャン=フランソワ・パイヤール(Jean-François Paillard)指揮の「パイヤール室内管弦楽団」**を起用。
- バロック音楽の演奏スタイルを革新し、モダン楽器と古楽器の両方を取り入れた。
大手レーベルへの買収と現在
- 1990年代、音楽業界の統合が進む中でÉratoは経営難に。
- 1992年にワーナー・クラシックス(Warner Classics) に買収される。
- 2000年代以降、ワーナーの傘下で再びÉratoのカタログが復刻・リマスターされるようになった。
Ératoの音質が良い4つの理由
(1) 録音技術の高さ
- フランスの録音技術はもともと空間の響きを生かす手法に長けており、Ératoもこの伝統を継承。
- 特に自然な残響と楽器の響きを活かした録音を行った。
- ステレオ録音の初期から高品質なマイクアレンジを研究し、ホールの音響を最大限に利用。
- 例:1960年代のパイヤール室内管弦楽団の録音は、バロック音楽の透明感ある響きが際立つ。
(2) 優れたカッティング技術
- フランスのPathé Marconi工場(パテ・マルコーニ)でプレスされることが多かった。
- この工場はEMIと提携しており、世界でも高水準のカッティング技術を持っていた。
- 低ノイズでありながら、ダイナミックレンジを活かしたカッティングが特徴。
(3) 優れたプレスと素材
- フランス製のレコード盤は、比較的高品質な塩化ビニールを使用していた。
- そのため、表面ノイズが少なく、静寂感のある音質を実現できた。
- 特に1970年代のÉrato盤は、厚みのあるプレスで評価が高い。
(4) 演奏家とディレクターの音作り
- Ératoは、演奏家と録音技術者が密接に連携し、「自然な響きの音作り」 を徹底していた。
- 一部のレーベルではエコー処理やマルチトラック編集を多用していたが、Ératoはできるだけナチュラルな響きを維持。
- そのため、楽器の生々しさやホールの空間感が見事に再現されている。
このように録音に対する姿勢そのものが合致する方にとっては最高のレーベルとなっています。
以上の二種類が個人的に好きなクラシックレコードレーベルであり、筆者も個人的に録音エンジニアとして音作りの参考にしています。
ただし、音質の優れたレーベルや、特徴的なレーベルは他にもいくつかあります。
以下に、特に音質面で評価の高いレーベルや、ユニークな特徴を持つレーベルを紹介します。
有名なレコードレーベル5選
DECCA(デッカ) 🇬🇧
特徴:
- 「DECCAツリー」と呼ばれる独自のマイク配置を採用。
- ダイナミックレンジが広く、音の立体感と奥行きが非常に優れている。
- 1950年代~1970年代の英国プレス盤は音の情報量が豊富。
- 代表的アーティスト:ゲオルグ・ショルティ、クリフォード・カーゾン、ベンジャミン・ブリテン
EMI(エレクトリック・アンド・ミュージカル・インダストリーズ) 🇬🇧
特徴:
- **「スタジオ・ワン(Abbey Road Studios)」**の録音が特に評価が高い。
- 特に1960年代の英国プレスは、滑らかで繊細な音質。
- フィルハーモニア管弦楽団との録音が多く、特にオペラ録音が高評価。
- 代表的アーティスト:オットー・クレンペラー、アンドレ・プレヴィン、ジャクリーヌ・デュ・プレ
RCA Living Stereo(RCAリビング・ステレオ) 🇺🇸
特徴:
- アメリカの名録音シリーズで、特に1950年代~60年代の**「Shaded Dog」**(影付き犬ラベル)が有名。
- ステレオの定位感、空間表現、低音の厚みが優秀。
- 管弦楽の響きが豊かで、特にワーグナーやリヒャルト・シュトラウス作品と相性が良い。
- 代表的アーティスト:フリッツ・ライナー、チャールズ・マンシュ、アルトゥーロ・トスカニーニ
Mercury Living Presence(マーキュリー・リビング・プレゼンス) 🇺🇸
特徴:
- シンプルなワンポイント録音(1本のメインマイクと補助マイク)で、極めて自然な音場感。
- 音が生々しく、ダイナミックでリアリスティック。
- 1950年代のオリジナル盤は音の臨場感が桁違い。
- 代表的アーティスト:ラファエル・クーベリック、ジャン・マルティノン、アンタル・ドラティ
TELARC(テラーク) 🇺🇸
特徴:
- デジタル録音の先駆者で、1980年代のCD時代においてもアナログ的な質感を保った録音が特徴。
- ダイナミックレンジが広く、爆発音や打楽器の迫力が抜群。
- 代表的アーティスト:エリック・カンゼル、ロバート・ショウ
独自性が強いレーベル5選
Harmonia Mundi(アルモニア・ムンディ) 🇫🇷
特徴:
- フランス発のレーベルで、特に古楽・バロック音楽の録音に優れる。
- 1970年代~80年代のアナログ盤は非常に高品質なプレス。
- 透明感のある録音とナチュラルな残響が特徴。
- 代表的アーティスト:ウィリアム・クリスティ、ルネ・ヤーコプス、ファビオ・ビオンディ
Archiv Produktion(アルヒーフ・プロダクション) 🇩🇪
特徴:
- ドイツ・グラモフォン(DG)の古楽専門レーベル。
- 歴史的な演奏スタイルを重視し、**ピリオド楽器(当時の楽器)**を用いた録音が多い。
- 代表的アーティスト:トレヴァー・ピノック、ニコラウス・アーノンクール、ジョン・エリオット・ガーディナー
BIS(ビス) 🇸🇪
特徴:
- スウェーデンのレーベルで、北欧音楽や現代音楽の録音が豊富。
- 独自の録音技術で、非常にクリアで奥行きのある音質。
- 代表的アーティスト:オスモ・ヴァンスカ、クリスティアン・リンドベルイ
ECM(Edition of Contemporary Music) 🇩🇪
特徴:
- ジャズとクラシックの融合を目指すレーベル。
- 空間的な録音が特徴で、**「沈黙の響き」**を大事にしたミキシング。
- 代表的アーティスト:キース・ジャレット、アルヴォ・ペルト、ヤン・ガルバレク
シンプルな2マイク方式のレーベル
当サイトの管理人が愛している録音方式。
ペアマイク録音です。
スプラフォンはペアマイク録音を追求していたレーベルとして有名。です。
Supraphon(スプラフォン) 🇨🇿
特徴:
- チェコのレーベルで、チェコ・フィルハーモニー管弦楽団の録音が中心。
- 特にスメタナ、ドヴォルザーク、ヤナーチェクなど、チェコの作曲家作品の録音が充実。
- 代表的アーティスト:ヴァーツラフ・ノイマン、イルジー・ビエロフラーヴェク
見つけたら即買いの名盤リスト
曲名 | 作曲者 | 指揮者/演奏者 | レーベル | カタログ番号 | 視聴する |
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火の鳥 | ストラヴィンスキー | アンタル・ドラティ指揮 ロンドン交響楽団 | Mercury | SR90226 | 視聴する |
春の祭典 | ストラヴィンスキー | アンタル・ドラティ指揮 ミネアポリス交響楽団 | Mercury | SR90253 | 視聴する |
ペトルーシュカ | ストラヴィンスキー | エルネスト・アンセルメ指揮 スイスロマンド管弦楽団 | London | SLB 3 | 視聴する |
道化師の朝の歌 | ラヴェル | ポール・パレイ指揮 デトロイト交響楽団 | Mercury | SR90313 | 視聴する |
剣の舞 | ハチャトゥリアン | ハチャトゥリアン指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 | London | SLC1202 | 視聴する |
スパルタクス | ハチャトゥリアン | ハチャトゥリアン指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 | London | SLC 1202 | 視聴する |
シェークスピアの葬送行進曲 | ベルリオーズ | サー・トーマス・ビーチャム指揮 ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団 | London | SLH 3025 | 視聴する |
フィンランディア | シベリウス | ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 | EMI | IC 065-02 878Q | 視聴する |
惑星「組曲 惑星」 | ホルスト | ウィリアム・スタインバーグ指揮 ボストン交響楽団 | Grammophon | MG 2278 | 視聴する |
アイネ・クライネ・ナハトムジーク | モーツァルト | イシュトバン・ケルテス指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 | London | SLC1327 | 視聴する |
弦楽四重奏曲 変ホ長調「冗談」 | ハイドン | ヤナーチェッチ弦楽四重奏団 | London | SLC1320 | 視聴する |
弦楽四重奏曲 ニ短調「死と乙女」 | シューベルト | モーツァルト四重奏団 | London | SLC 1371 | 視聴する |
合奏協奏曲「四季」 | ヴィヴァルディ | フェリックス・アーヨ(ヴァイオリン) イ・ムジチ合奏団 | PHILIPS | SFX-7505 | 視聴する |
ロメオとジュリエット | プロコフィエフ | エルネスト・アンセルメ指揮 スイスロマンド管弦楽団 | London | SLC1292 | 視聴する |
交響曲第7番 | プロコフィエフ | ゲオルジー・ロジェストヴェンスキー指揮 モスクワ放送交響楽団 | MEAOANR | C01019 20 | 視聴する |
交響曲第1番 | チャイコフスキー | ローレンス・マゼール指揮 フィルハーモニア管弦楽団 | London | SLC 1461 | 視聴する |
歌劇「カルメン」第1幕への前奏曲 | ビゼー | エルネスト・アンセルメ指揮 スイスロマンド管弦楽団 | London | SLC1514 | 視聴する |
交響詩「死の舞踏」 | サン=サーンス | ジャン・マルティノン指揮 パリ音楽院管弦楽団 | London | SLC 1438 | 視聴する |
アルプス交響曲 | リヒャルト・シュトラウス | サー・ゲオルグ・ショルティ指揮 バイエルン放送交響楽団 | London | L20C-2028 | 視聴する |
交響曲第2番「復活」 | グスタフ・マーラー | ズービン・メータ指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 | London | SLA1098/9 | 視聴する |
交響曲第5番「甦る」 | グスタフ・マーラー | サー・ゲオルグ・ショルティ指揮 シカゴ交響楽団 | London | SLC 6074〜5 | 視聴する |
交響曲第8番「1000人の交響曲」 | グスタフ・マーラー | サー・ゲオルグ・ショルティ指揮 シカゴ交響楽団 | London | SLA1039-40 | 視聴する |
歌劇「アイーダ」凱旋行進曲 | ヴェルディ | ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮 ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 | London | SLC1053 | 視聴する |
弦楽セレナード | チャイコフスキー | ゲオルク・ショルティ指揮 イスラエル・フィルハーモニー管弦楽団 | London | SLB 44 | 視聴する |
弦楽セレナーデ | ストラヴィンスキー | エルネスト・アンセルメ指揮 スイスロマンド管弦楽団 | London | SLC 1194 | 視聴する |
組曲「惑星」よりピビリア | ホルスト | ラファエル・フリューベック・デ・ブルゴス指揮 ニュー・フィルハーモニア管弦楽団 | London | K18C-9188 | 視聴する |
8重奏曲 | シュポーア | ウィーン8重奏団 | London | SLC 1321 | 視聴する |
8重奏曲 | シューベルト | ウィーン8重奏団 | London | SLB-29 | 視聴する |
ヴェネツィアの愛 ~ オーボエのためのバロック協奏曲集 | チマローザ / ジポリ / B.マルチェッロ / ベッリーニ | ピエール・ピエルロ(オーボエ) ジャン=フランソワ・パイヤール室内管弦楽団 指揮:J.F.パイヤール | Erato | E 1012 | 視聴する |
まとめと結論
音質が優れたレーベルは、録音技術・プレス品質・演奏スタイルの全てにおいてこだわりがあります。
特に以下のレーベルは、音質面で突出しています。
✅ ナチュラルな音場感 → DECCA, Mercury, Harmonia Mundi
✅ オーケストラの迫力 → RCA, Telarc, Supraphon
✅ 古楽・バロックの名盤 → Érato, Archiv Produktion
✅ 現代音楽・前衛的な録音 → ECM, BIS
個人的にはメロディアと関連する旧東ドイツのエテルナは非常に攻めた録音で面白いと思います。
古楽やバロックを聞くならエラートにしてください。